日本におけるAMLの課題への対応

                               
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最新の技術とデータのインテリジェントの活用により効率的かつ効果的なAMLプロセスを実現

日本におけるAMLの課題
金融犯罪、マネーロンダリング、テロ資金供与に対する国際的な戦いには終わりがありません。犯罪者は、常に最新の状況に適応し、弱点や新しい機会を探し求めています。マネーロンダリング対策(AML)およびテロ資金供与防止対策(CFT)があまり強固でない国・司法管轄区域は、特に攻撃の対象となりやすくなっています。今のところ、日本の金融機関は、金融犯罪に対する国際的取り組みにおける潜在的な弱点だと見られてしまっています。 

マネーロンダリングおよびテロ資金供与に対抗する対策を策定・監督する国際機関である金融活動作業部会(FATF)が公表した第4次対日相互審査報告書(英語)(原題:

「 MUTUAL EVALUATION REPORT OF JAPAN 」)は、日本のマネーロンダリング対策(AML)およびテロ資金供与防止対策(CFT)には不十分な点があると指摘しています。FATFの結論によれば、「日本は、マネーロンダリング(ML)およびテロ資金供与(TF)リスクの主な要素について、よく理解している」が、「国のリスク評価やその他の評価について、多くの面でさらに改善の余地がある」と結論づけました。

特に、この報告書では、一部の金融機関(主として大手銀行)は、ML/TFリスクについて「適切な理解」を有しているが、その他の金融機関は、「限られた理解」であり、これはFATFが推奨するマネーロンダリングに対するリスクベースのアプローチの適用に直接影響を及ぼすとしています。さらに、同報告書では、指定非金融業者および職業専門家(DNFBPs)は「ML/TFリスクおよびAML/CFTに係る義務について低いレベルの理解しか有していない」とし、また暗号資産交換業者は基本的なAML/CFTに係る要件のみを適用している、と指摘しています。

FATFは、様々な政府機関間の連携不足によって、いくつかの問題が発生しているとして、次のように述べています。「AML/CFTの実施面における多くの法執行機関の間で協力や連携は概ね良好であるが、AML/CFTに係る政策の策定のための協力・連携には改善の余地がある。」日本政府は、金融庁と法務省を含む省庁横断チームを設置(英語)しようとしています。このチームは、マネーロンダリングを対象とし、マネーロンダリングに関する違法行為や管理不備について厳罰化するための法案を2022年に国会に提出する予定です。
しかし、FATFの報告書が強調しているように、各金融組織レベルでの課題もあります。多くの金融機関は、継続的なデューデリジェンスに苦闘しています。特に、不審な行動を発見するために既存顧客の情報を更新しその取引を監視すること、さらに、キャッシュレス決済やP2Pレンディングサービス、モバイル送金などの新しいデジタル取引サービスに伴うリスクを評価することです。 

FATFの警告は、日本の金融機関およびDNFBPs(カジノ、不動産専門家、法律事務所など)が、最終的には今後数ヶ月または数年のうちに、AML/CFTの管理について、より大規模な検査を必ず受けるだろうということを意味します。では、日本の企業はどのようにして自社を守り、現在および将来にわたってコンプライアンスに関する義務を確実に果たすことができるのでしょうか。

FATFおよび金融庁は、最新の技術と、データのインテリジェントな利用が、効率的かつ効果的なAMLプロセスの鍵である、としています。当社が、世界中のお客様と協働してきた経験に基づいて、ベストプラクティスに不可欠な以下の4つの要素を特定しました。

技術の活用:最近のFATFの報告書(英語)では、人工知能や機械学習を活用した新しいデジタル技術は、「AMLおよびCFT対策をより迅速、安価、効果的に実施できる可能性を持っている」と述べています。FATFは、これらの技術は以下に示す利点があると言います。

  • マネーロンダリングリスクの特定、理解、管理の改善
  • より機敏かつ迅速で精度の高い方法で大規模なデータを処理し分析する能力
  • 口座開設業務(オンボーディング)の効率化 
  • 監査適合性、説明責任、および全体的なガバナンスの向上
  • コスト低減、より複雑なAML/CFT分野の人材増強能力
  • 疑わしい取引に関する報告書の品質改善

リスクベースアプローチの採用:現在のリスクマネジメント活動の大部分は、あらかじめ決められた一連のリスク要因について標準化された分析を行い、それに人間の判断が重ねられている、とFATFは指摘しています(英語)。従来のシステムは、新しいアルゴリズムとマニュアルで入力された情報で更新されることが一般的ですが、この方法では、顧客や取引のリスクに関する全体像がリアルタイムで得られません。
多くの国・司法管轄区域では、AML/CFTについて、FATFが推奨するリスクベースアプローチではなく、ルールベースのシステムを今でも適用しています。また、企業の側も、さまざまな理由(多くの場合従来のシステムに関連する理由)で、リスクベースアプローチの採用に苦労しています。リスクベースアプローチと適切な技術を組み合わせることで、現行のシステムからの移行をスムースに実現しながら、より効果的かつ効率的な体制を低コストで実現します。 

更新とアップグレード:ソフトウェアを必要に応じて、または定期的にアップグレードして、常に最新版に維持することは重要です。スクリーニング能力は絶えず改善されており、最新版のソフトウェアは、最も包括的な体制の構築を実現します。 

データを最大限に活用:金融機関は、大量の構造化・非構造化データにアクセスできます。これは、金融犯罪との戦いにおいて非常に貴重なものです。最近のFATFの調査(英語)は、データプーリングおよび共同分析を活用することで、自組織の直面するリスクに対する理解を深め、リスクを軽減するのに役立つこと、また、情報格差につけこむ犯罪の防止に役立つことを論じています。 
効果的なAML/CFTソリューションでは、内部情報源および信頼できる外部情報源の両方から得られた、正確かつタイムリーなデータを組み合わせ、本人確認や口座の確認および効果的なリスク管理に必要な最新のデータを直ちにユーザーに提供します。当社のデータソリューションWorldCompliance™ Dataは、制裁、重要な公的地位を有する者(PEPs)、船舶、ネガティブ・ニュースを網羅する幅広いリストへのアクセスを提供します。データは包括的であり、世界中の情報源から定期的に更新されています。このデータベースは、240の司法管轄区域にある150万を超える事業体も含まれます。

革新的技術および高品質なデータのインテリジェントな分析は、世界中の金融犯罪との戦いにおいて強力な武器になります。先進的なソリューションを採用することによって大きな効果が得られ、自組織だけでなく、ひいては世界の主要な金融センターとしての日本の評判を高めることにも繋がります。 

LexisNexis® Risk Solutionsは、先進的な制裁スクリーニングソリューションおよび信頼できるウォッチリストデータを提供します。法規制への対応や業務効率の向上のために、現在のプロセスを見直したい方は、ぜひ当社にお問合せください 

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